長野市の戸隠方面・小川村方面・白馬村方面、どこを通っても山道を通過しないと辿り着けない秘境の地です。私は、今回、長野市戸隠方面から向かう事にしました。長野市からは車で５０分位は走らないと着きません。山道の運転になりますので注意してください。
【鬼無里】・・・鬼が居ない平和な土地から、名づけられたと想像していましたが、色々な伝承が残されています。【遷都伝説】【紅葉伝説】と、2つの伝承があり、【遷都伝説】では、飛鳥時代には遷都が計画されていたそうです。それを阻止しようとした鬼は一夜山を築いたのですが、鬼は討伐されこの地名となったそうです。
一般的に伝わる【紅葉伝説】とは違い、鬼無里では、都にいた紅葉と才能もあり美貌もある女性が、局となり、子をもうけたが、正室の企てにより配流されてしまった。鬼無里では、読み書きや算術、裁縫を教えたり、病を治したり、鬼無里の民からは敬愛されていた。京を思いしのぶ紅葉のために、【東京】【西京】などの地名をつけたりした。しかし、子が元服する頃になると、宮人が討伐命令を出し、討伐されてしまう。そして鬼である紅葉が居なくなったことから、この地名となったそうです。
そんな興味深い伝承が伝わる秘境を訪れてみました。奥裾花温泉【鬼無里の湯】。手前に裾花館がありますが、違う施設なので間違わないようにしてください。
立派な建物です。宿泊も出来、外にはコテージも併設されています。駐車場も数十台駐車でき、もちろん無料です。入浴料は大人510円（2023.11月現在）。ペイペイでの支払いが可能です。
洗い場は、6か所です。シャンプー等も完備されていますし、なにより綺麗です。
内風呂だけというシンプルな作りです。
泉質としては、冷鉱泉のため、常時加温はしてありますが、源泉100％使用しています。加温のため、間伐材を利用したボイラーで加温されています。自然に優しい取組みも行っています。硫黄等の特徴はありませんが、じんわりと身体が温まってきますし、寝るまで、つま先もポカポカです。平日だったためか、貸し切りでの使用となりました。大きな窓から見える景色を見ながらの、1人入浴もいいものです。車の音もしない秘境での秘湯。人生で一度は経験してみてください。
ランチも営業されています。美味しそうなご膳がありましたが、まだ、新蕎麦ではないとの事で、今回はご遠慮させてもらいました。
伝承の地 奥裾花温泉【鬼無里の里】。何も無い所で、のんびりする。一番の贅沢かもしれません。
